死体愛好家

 私はTRPG(この略称は個人的には好きではないが)愛好者だ。そして暴力が正義の名のもとに行使されることが往々にしてあり、場合によっては暴力は日常の一コマであるようなゲームも世界には存在する。
 私は、アイテムで「死体」を持てるゲームというのに最初酷く驚いた。まあ、死んでしまえばただの物といのは言われてみればそのとおりなのであって、現代が舞台なら放っておけば警察機構に証拠物件として押さえられてしまうし、ファンタジーが舞台なら仲間の死体は適切な処置をすれば蘇る可能性を持った生物なのである。敵であれ味方であれ、それらが所持する物品は貴重な収入であるとも言える。(動物のそれは、食料や材料として再利用されるのはいうまでもない)
 私は、身代わりとして罠に突き落としたり、矢を受け止める壁代わりにしようしたりと神をも恐れぬ使用方法をした事によって、死体愛好家というあまり面白くはないレッテルを貼られてしまった。しかし、私はそこからあえて前進する。