リスクを侵す価値

 ではなぜ、そんな一般的学生としてはあまりに犠牲の多い行動を取ってまでこの本を購入したのか?そしてこの本にはそれだけの価値があったのだろうか?
 まず、二つ目の疑問だが、正直に言うとリスクの割に得られた利益は少なかったと言える。
 そして、一つ目の疑問にも関係するが、その利益とは何か?
 それは死体愛好家という特殊な嗜好を(思考、と言い換えてもよい)理解することの手助けとなるという一点に尽きる。