冬の空

夜空

 空気が冷たい風も無い凪の日は、夜空を見ると今が夕方なのか夜なのかわからなくなることがある。白い雲が空で、雲の隙間から見える空が雨雲の様に見えるのだ。
 という話を昔誰かとした。
 ここで私の日記を呼んでいる人の仲に相手を知っている人間がいるとも思えないが、そういうことが嫌いな人なので相手がどんな人物かはあえて書かない。ただ、それを聞いた相手は
「ふ〜ん、いわれてみれば確かにね」
 と気が無い返事をして、何となく二人で空を見上げた、そんな記憶があるという話。
 その人物とはもう会う事も無いが、元気でやっているのだろうかと時々心配になる。